研究テーマ


工場内搬送系の評価用シミュレータの開発

概要:
近年、消費者ニーズは多様化してきている。企業は多様化したニーズに合わせるため多種
多様な製品を生産しなければならなくなった。そのため、従来ある少品種大量生産の生産
システムから多品種少量生産へと変遷している。しかし、多品種生産を行う場合その工程
管理などが難しくなる。そうした生産システムの設計および運用などで発生する種々の問
題を解決する方法として仮想生産(Virtual Manufacturing)がある。仮想生産とは、
製品の設計、関連する生産工程、加工および組立などをコンピュータ上で遂行できるよう
に支援するモデリング及びシミュレーション環境である。これにより、実生産の前段階で
の試行錯誤が可能となる。そして、シミュレーションの結果を実生産に反映することによ
り、納期の短縮化や生産コストを抑えることができる。

また、多品種少量生産を行う生産システムでは、構成要素である搬送システムが柔軟で
なければならない。なぜなら、工作機械間のモノの流れが柔軟でないと頻繁に起きる生産
品目の変更に対応ができないからである。このように、柔軟な搬送システムを構築する方
法の一つとして無人搬送車(Autonomous Guided Vehicle:AGV)の導入が挙げられ
る。しかし、無人搬送車を使うシステムの問題点としてデッドロックがある。これは同一
フィールド上に複数の無人搬送車が存在している場合、他の無人搬送車と進路を妨げ合い、
衝突を回避するため互いの移動を待って永久に身動きがとれなくなる状態のことである。
この状態に陥ると搬送システムが停滞し、生産システムが機能しなくなる。このような理
由から、無人搬送車の適切な経路制御が重要になる。

高田研究室では無人搬送車の経路制御を行ってきた。しかし、提案した手法の有効性の検
証として実機を用いた実験を行えていない。そのかわり、各々が製作したシミュレータで
代用した。これらのシミュレータは実際の無人搬送車を十分反映していなかった。

本研究ではより実際の無人搬送車を対象としたシミュレータの構築を行った。このシミュ
レータを使うことにより、今まで提案されてきた手法やこれからの研究において客観的な
立場から検証を行うことができる。




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