知識ベース・システムの実時間制御への応用に関する研究


本研究の動機・目的

本研究では知識ベース・システムを実時間制御問題に応用するための諸問題を取り扱う。

この研究では、実時間制御の目的にはとかく敬遠されがちな知識ベース・システムの持つ様々な利点を、切実に必要としている問題が現実に存在している事に注目し、このような問題領域に対応できる知識システムの構築を目指す。

知識ベース・システムが実時間制御に忌避される理由として、推論の実現が主に探索などによって行なわれるため、その処理に必要な時間の予測が困難になる点などが指摘される。
しかしその一方で、惑星間探査プローブなど未知の状況に適応する必要のあるシステムや、自律型生産制御システムなど対象とする状態空間が既知ではあるがあまりに広過ぎて、事前に全ての状態に対する対処法を準備できないケースなどが存在する。 これらの問題に対処するには、知識をルールの形で蓄え、状況に応じて適切と判断されるルール群を用いた推論を行ないながら、システム全体を制御していく能力が必要とされる。

この研究を通して、知識ベース・システムを利用する事により、巨大で複雑な環境やプログラム作成時には詳細に知る事のできない新しい環境の中で、与えられた目的に合致した制御を行なう可能性を探る。